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地代の契約変更、税金×2倍のしがらみを断ち切れ
こんにちは、不動産鑑定士の三原です。今日のテーマは「地代の契約変更、税金×2倍のしがらみを断ち切れ」についてです。
土地賃貸借契約書には、土地の賃料を固定資産税の2倍などと定める契約が存在します。この取り決めは、特に商業地の賃貸借契約に見られることが多いです。しかし、このような契約が現在も有効だとされ、地主が困っている場合もあります。「税金の2倍」という昔の契約に縛られて、賃料の適正化を望んでも実現できないケースも少なくありません。
では、このしがらみを断ち切って、地代を3倍や4倍にすることはできるのでしょうか?結論としては、可能です。実際に過去には、倍率で決まった賃料を断ち切り、倍率にとらわれずに新たな適正賃料が決められた事例もあります。
裁判所のロジック
裁判所は、税金の〇倍と決めた賃料が、当時は有効でも現時点で賃料が不相当である場合、倍率に関係なく新たな賃料を認めるという立場をとっています。このように、過去の取り決めに縛られることなく、現時点の経済事情に見合った賃料に改定される可能性があります。
ただし、この場合、注意しなければならないのは、条件によっては逆に賃料が下がることもあり得るという点です。そのため、賃料が現行の倍率で決まっている場合でも、そのまま契約を変更して賃料を上げることができるとは限りません。
賃料改定のポイント
ポイントとなるのは、現時点で賃料が不相当かどうかです。物価や地価の上昇に対して、現在の賃料が見合っているかどうかを慎重に判断する必要があります。この判断は非常に難しいため、不動産鑑定士や弁護士と相談することをお勧めします。
まとめ
地主にとっては、税金の2倍といったしがらみを断ち切り、適正な賃料を設定することが重要です。勇気をもって契約内容を見直し、今の市場に適した賃料に改定することが可能です。
- 参考文献:
裁判年月日:令和4年2月10日
裁判所名:東京地裁
裁判区分:判決
事件番号:令元(ワ)16090号
事件名:地代増額請求事件
文献番号:2022WLJPCA02108010