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こんにちは、不動産鑑定士の三原です。今日のテーマは家賃値上げの手順②【値上げの通知書】」についてお話しします。
前回の動画では、家賃値上げの根拠となる資料の集め方について解説しました。今回は、その資料を基にした実際の値上げ通知書の作成方法について、一例を紹介します。
1.値上げ通知書の書き方
まず、通知書はビジネス文書形式で作成するのが一般的です。貸し手と借り手はビジネス関係にあるため、形式をきちんと整えることが重要です。以下に、通知書の基本的な構成を示します。
日付
通知書の日付は必ず記載してください。
借主の名前
通知書を送る相手の名前を記入します。
タイトル
タイトルは「家賃値上げのお知らせ」としましょう。タイトルには「お願い」や「相談」といった表現もありますが、あまり下手に出るのは避け、あくまでビジネス文書としてシンプルに「お知らせ」としています。
本題
通知書の本文では、まず「当初契約から〇年が経過して、その後増額改定することなく現在に至っている旨」を記載します。そして、「しかしながら、」に続き、値上げの判断に至った具体的な事情を説明します。これには、前回の動画で紹介した資料が役立ちますので、ぜひ参考にしてください。
その上で、いつから、いくらの値上げを行うかを明記します。
2.値上げ額の決定
通知書を作成する際、最も重要なのは「どのくらい値上げするか?」という点です。値上げ額の決定はオーナーの自由ですが、実際には借り手との合意が必要です。この部分が一番難しいところですが、感覚的には一般的な物件であれば、地価や物価指数を参考にして10%程度を目安に交渉するのがまとまりやすいでしょう。
3.通知書の例と資料の提供
今回紹介した通知書のサンプルや関連資料は、私のホームページでも提供しています。ユーチュ-ブ概要欄からアクセスできますので、ぜひご確認ください。これらの資料が、家賃値上げの手続きに役立てば幸いです。
次回の動画では、家賃値上げに関するよくある質問について回答いたします。