地主のための経営・資産管理術

路線価が役立つ3つのケース

  • 再生回数:2


下記のブログは、こちらから音声でお聞きいただけます。

こんにちは、日本橋鑑定総合事務所の不動産鑑定士、三原です。
今回は「路線価が役立つ3つのケース(売買・分割・相続)」についてお話しします。

路線価とは、国税庁が毎年公表している、土地の相続税や贈与税を計算するための基準です。土地の価格を示す指標の一つで、税金計算に用いられるものですが、実はそれ以外の場面でも役立つケースがあります。この記事では、路線価が役立つ具体的な3つのケースをご紹介します。

  1. 土地売買の際の目安として

路線価は、公的な時価の約8割程度の水準で設定されています。そのため、土地を売買する際には、路線価を0.8で割った価格を時価の目安として利用できます。さらに、その価格に土地の大きさや形状、接道条件などを考慮すれば、簡易的な土地売買の目安を算出できます。

一般的な住宅地にある土地の場合、路線価を基にしたこの方法が参考になることが多いです。ただし、注意が必要なのは都市部や土地取引が活発な地域です。例えば、東京都心部では、実勢価格が路線価の2倍、場合によっては3倍以上となるケースもあります。このようなエリアでは、路線価だけで判断するのは危険です。不動産鑑定士や専門家に相談することをおすすめします。

  1. 遺産分割の際の目安として

相続の場面で、土地を分割する際に路線価を活用することができます。路線価を基に土地を評価すれば、遺産分割の話し合いをスムーズに進めることが可能です。

ただし、分割対象となる土地の形状や立地が特殊であったり、土地の価値に個別性が強い場合は注意が必要です。このような場合、相続人間で公平な分割を希望するのであれば、不動産鑑定士に依頼して正確な評価を行う方が良いでしょう。

また、遺留分(法律で保障された一定割合の相続財産)について争いが生じる場合も、不動産鑑定士の助けを借りるケースが多く見られます。専門家に相談することで、トラブルを未然に防ぐことができるでしょう。

  1. 相続対策として

路線価は、相続税対策を考える上で欠かせない指標です。一般的には土地や資産の価値が高いことを嬉しく感じるものですが、相続税という観点では評価額が低い方が税負担を抑えられます。ここに、路線価の重要性があります。

特に地主の場合、土地の評価が相続財産の大部分を占めることが多く、相続税の計算に大きく影響します。そのため、相続税対策の第一歩として、事前に「今相続が発生したら、どのくらいの相続税がかかるのか」を把握することが重要です。

ただし、相続税の計算は非常に複雑です。自分で計算するのは難しいため、税理士や不動産鑑定士といった専門家に相談するのが賢明です。

路線価の活用を考えてみませんか?

今回は「路線価が役立つ3つのケース(売買・分割・相続)」についてご紹介しました。路線価は、土地の売買や相続といった場面で、非常に参考になる指標です。ただし、地域や状況によっては実勢価格と大きく異なることがあるため、注意が必要です。

もし、ご自身やご家族の土地について路線価や評価額が気になる場合は、ぜひ専門家に相談してください。当事務所でもご相談を承っていますので、お気軽にお問い合わせください。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。それではまた次回の記事でお会いしましょう!

 

公式SNSアカウント

フォローお待ちしています!

お問い合わせ