地代・更新料・承諾料について

地代値上げの最新の現状と展望2021年

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みなさん、こんにちは。日本橋鑑定総合事務所の不動産鑑定士、三原です。今回は「2021年 地代値上げの最新の現状と展望」についてお話ししたいと思います。
地主さんの中には、「今年こそ地代の値上げをしたい」と考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。そこで、2021年の地代増額に関する裁判所の動向について、私が個人的に感じていることをお伝えします。

裁判所の慎重な姿勢
結論から言いますと、裁判所や調停など、公的な場での地代増額については、やや慎重な姿勢が見られるように感じています。2020年も多くの賃料増額事例に関与してきましたが、その中で調停や裁判所の判断に変化があったと感じました。具体的には、以前に比べて消極的な判断が増えてきたように思います。
一例として、増額が認められたものの、その増額幅がわずかな金額だった事例もありました。また、増額する場合には「きちんとした根拠を示すこと」が求められることが増えたと感じています。

借地人と地主の立場
裁判所は、一般的に「弱い者の味方」とされます。そのため、借地権に関しては、借地人の方が地主よりも弱い立場だと見なされる傾向があります。そのため、賃料値上げについても、裁判所側からは「もう少し待ってあげてください」というスタンスが見受けられます。実際、地主の立場の方が圧倒的に弱いことが多いのですが、裁判所ではその認識がまだまだ十分でない場合が多いようです。

地主さんの行動の重要性
このような状況の中で、地代値上げに関して現在は「追い風が吹いている」とは言えません。しかし、地主さんが取るべき行動は「何もしないこと」ではありません。値上げのタイミングを待っていても、それがいつになるか分からないという現実があります。これまで長年値上げをしてこなかった事案も多く存在します。
そのため、値上げが必要な土地については、積極的に値上げを進めていくべきだと私は考えます。

値上げのポイント
地代値上げのポイントは「客観的な根拠」にあります。第三者である不動産鑑定士の意見が不可欠です。鑑定士の意見は、値上げを行う上での強い根拠となりますが、その中身が非常に重要です。

以上、2021年の地代値上げについて、私が感じている現状と展望をお伝えしました。地主さんにとっては、賃料増額のための適切な行動を早めに取ることが大切です。

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