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こんにちは。日本橋鑑定総合事務所の不動産鑑定士、三原です。今回は「相続対策の第一歩」というテーマでお話しします。
「相続対策」という言葉を耳にしたことがある方は多いと思いますが、実際に何から手をつければよいのか分からないという方も少なくありません。そこで、相続対策の第一歩についてお伝えします。
相続対策の最初のステップは?
結論から申し上げますと、「まずは適正な不動産評価から始めましょう!」ということです。その理由を以下でご説明します。
相続財産を正しく把握できていますか?
相続財産を正確に把握できていないケースは意外と多いものです。「そんなに大した資産はないですよ」とおっしゃる地主さんもいらっしゃいますが、実際に計算してみると、相続税の支払いが必要なケースが少なくありません。
その理由の一つとして、不動産の評価が曖昧になりがちな点が挙げられます。銀行預金のように数字で明確に把握できる資産と異なり、不動産は評価方法が専門的で、相続税の計算における評価額が実際の市場価値とは異なる場合も多いのです。
不動産の相続税評価の仕組み
相続税を計算する際、不動産は次のような方法で評価されます。
- 土地:
都心エリアの場合は「相続税路線価」を基に評価されます。一方、地方エリアでは、固定資産税評価額に一定の倍数を掛けて計算されることがあります。 - 建物:
固定資産税評価額が基準になります。
このように、相続税評価は専門的な知識が必要であり、実際の市場価格とは異なる評価になることが多々あります。
問題となる「売れない物件」の評価
特に注意が必要なのは、「市場ではあまり価値がない」と思われている不動産です。たとえば、売却しようとしてもなかなか買い手が見つからないような物件が、相続税の計算では驚くほど高い評価額になることがあります。
こうした物件の評価額を事前に正しく把握しておくことが、相続対策の第一歩です。「価値が低いと思っていた不動産が、実は相続税の計算上で高い評価になる」という状況を避けるためにも、適正な評価を行うことが重要です。
相続対策は「知ること」から始めよう
相続対策の基本は、「財産の全体像を正しく把握すること」です。そのためには、不動産の正確な評価を行い、自分の資産状況をしっかりと把握することが不可欠です。
もし相続や相続対策について気になることがありましたら、ぜひ今回お話した内容を思い出していただければと思います。
以上、今回は「相続対策の第一歩」というテーマでお話ししました。お読みいただきありがとうございました。