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こんにちは、不動産鑑定士の三原です。
借地契約を結んだ場合、主たる収入源は「賃料」になるわけですが、実は他にも受け取れる(請求できる)金銭があります。しかし、請求できる要素を把握しておらず、収入を減らしている地主の方が存在することも事実です。
そこで今回は「借地契約において、地主が賃料以外にもらうべきもの」というテーマで、地主が借地人から得られる賃料以外の収入についてお話しします。
借地契約で地主が賃料以外に請求できる項目
借地を貸し出すと、土地は返ってこないとよく言われます。また、現実的に賃料の値上げも難しいケースが多いため、賃料以外での収入を得ることが重要になってきます。今回は、借地契約において地主が得られる4つの収入をまとめてみました。
- 譲渡承諾料
- 更新料
- 増改築承諾料
- 条件変更承諾料
それぞれどのような請求項目なのか、詳しく見ていきましょう。
譲渡承諾料
借地人が借地上の建物に住まなくなり、その土地に借地権付きの建物を第三者に売りたい場合、地主に対して譲渡承諾を得る必要があります。
法律上、借地人は地主の承諾なしに借地権を売却することはできません。
この際、地主は譲渡承諾料を受け取る権利があります。
相場としては、譲渡承諾料は借地権価格の10%が一般的です。
また、このタイミングで地代を値上げすることもよくあります。
なお、譲渡承諾料をいくらにするのか、という点については、不動産鑑定士に相談して決めるのがおすすめです。当事務所でも、地主の皆様からのご相談を承っております。
関連記事:譲渡承諾料を算出する際は正確な面積の確認が重要!不動産鑑定士が理由を解説
更新料
借地契約の更新時には、更新料を受け取ることが一般的です。契約が20年ごとの場合、更新料は20年ごとに支払われます。仮に40歳で土地を相続し、地主としての人生が始まった場合、更新料を受け取れるのは20年に一度になります。そのため、更新料は地主人生の中で数回しか受け取れない貴重な収入源となります。
最近の裁判例では、更新料は「借地権価格の6%」とされる事例もありましたが、契約ごとにケースバイケースになるのが通常です。さらに詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
関連記事:借地の更新料はいくらが相場?不動産鑑定士が目安を紹介!
関連記事:更新料の未払い分は賃料に上乗せできる?判例をもとに不動産鑑定士が解説!
なお、更新料の算定についても、当事務所にご相談いただけます。
増改築承諾料
借地契約で建物の増改築が禁止されている場合、借地人が既存の建物を建て替えたりリフォームを希望したりしたとき、地主はその承諾を行うことで承諾料を受け取ることができます。増改築承諾料の相場は、通常「更地価格の3〜5%」です。建物の寿命が延びることを考えると、この金額は少し安いように感じるかもしれませんが、実際に裁判所などで適用されている相場はこの程度です。
関連記事:借地契約の更新前は無断増改築に要注意!
条件変更承諾料
契約上、借地に建てられる建物が木造に限定されている場合、借地人が鉄筋コンクリート造などに建て替えたいと希望することがあります。このように契約の条件を変更する場合には、「条件変更承諾料」が発生します。この承諾料の相場は、更地価格の10%などとされることがあります。このタイミングでも、通常、地代の値上げが行われることが多いです。
賃料以外の項目を請求する際のポイント
更新料、譲渡承諾料、増改築承諾料、条件変更承諾料といった賃料以外の項目を請求したとして、スムーズに借地人に支払ってもらえるのか、不安に感じる方もいるかもしれません。
そのような方のために、賃料以外の項目を請求する際のポイントをいくつか紹介します。
たとえば更新料を請求する際は、交渉を進めるうえでとくに重要なのは、借地人に対して「更新料を支払うメリット」を伝えることです。ここでいうメリットとは、「地主との円満な関係を続けられること」だといえます。そのためには、次の3点を意識してみてください。
- 借地人の気持ちを理解する
- 借地人に関する情報を集める
- 借地人と良好な関係を築く
関連記事:借地更新料の取り方は?支払ってもらう3つのコツを解説!
なお、更新料の支払いに関する裁判では、通常、地主さんが負けるケースがほとんどとされています。しかし契約書にない借地更新料が認められた裁判例もありますので、諦めずに専門家へ相談することをおすすめします。
賃料以外の請求項目も不動産鑑定士に相談できる!
今回は、賃料以外で地主が得られる収入について、更新料・譲渡承諾料・増改築承諾料・条件変更承諾料の4つの項目を説明しました。賃料が安価である場合、これらの収入源でカバーすることが重要です。そのためにも、事前にしっかりと知識をつけておくことが大切です。賃料以外にも得られる収入を見逃さないよう、準備をしておきましょう。
実際にいくらの更新料・承諾料を請求できるのかについては、地主のサポートを得意とする不動産鑑定士に相談するのがおすすめです。当事務所でも賃料以外の請求項目の算定について承っておりますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

